
絵と文 横山 寛多 (絵本作家・イラストレーター)
夏休みになると近所の子ども達が遊びに来る。我が家の庭先でトカゲやセミをとるらしい。
一緒に近くの公園や山へ虫採りに行くこともある。公園や山だと子どもは元気になる。
きっと土の地面がその源になっているのだと思う。
最初は虫にさわれなかった子どもも、一夏が終わる頃には自分でセミを捕まえて持てるようになった。
夏と言えば虫、と思われがちだけれど、春から初夏にかけての方が虫のバリエーションは豊富だし、暑いと虫もあまり動かない。
夏はやはり、夜の虫採りが楽しい。
カブトムシやクワガタはいつだってかっこいい。
子どもの頃にはなかなか行けなかった夜の山へ好きなだけ行けるんだから、大人になってよかったなぁ、などとのんびり思っていたら、警察に声をかけられた。「何して る ん で す か?」 って こ の 格 好 を 見 て わ か ら な い の か 、と悲しかった。
やはり子どもの頃からちゃんと虫採りに連れて行かなければならない。虫取りの日常③もあまり動かない。